DATA

開催日:2005/11/3
レポーター:西本
課題:ジャック・フィニイ『レベル3』

RESUME

ジャック・フィニイ『レベル3』

 

1、 作者について
ジャック・フィニイ(本名 ウォルター・プレイドン・フィニイ)
1911年生まれ。ニューヨークの広告代理店「ダンサー・フィッツジェラルド・アンド・サンプル」(Dancer, Fitzgerald & Sample)に12 年間コピーライターを勤める傍らで小説を書きはじめる。1947年の「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」のコンテストで特賞をとり、作家としてデビューする。

2、あらすじ
 平凡なサラリーマンであるチャーリーはある夏の日、地下2階までしかないグランド・セントラル駅で地下3階(レベル3)を見つけてしまう。そこは1894年6月11日のグランド・セントラル駅だった。そこでチャーリーは憧れのイリノイ州ゲイルズバーグまでの切符を買うことにする。しかし、紙幣が旧式の札だったため、それは適わず逃げ帰ってきた。それからしばらくは地下3階探しはあきらめていたが友人が1894年7月18日の世界から手紙を寄越したからである。その友人が実はチャーリーの精神科医だったというオチ。
←グランド・セントラル駅


3、 この作品の評価
フィニィの作品は年代順に分けて大きく3つに分類できる。(1)初期の犯罪モノ、(2)「トワイライトゾーン」のような奇妙なテイストのSF、(2)古き良き時代へのノスタルジーに溢れた作品。フィニィの作品では本作を含めた(3)の作品の評価が高い。特にフィニィはイリノイ州のゲイルズバーグに強い思いを抱いており、この作品の他にも『ゲイルズバーグの春を愛す』などでそれを見せている。どうしてゲイルズバーグなのかはちょっとわかりませんでした…。
 
4、論点
(1) どうしてオチに精神科医を持ってきたか?
私個人の見解としては、「現実世界の代表者」とも言える精神科医を異世界に持っていくことによって、この物語に現実味を持たせたかったからではないかと思います。もしくはここから新しい登場人物を持ってくると短編としてのしまりが悪くなるから彼にせざるを得なかったのかもしれません。
(2) 列車、郵便の使い方
空間を移動する列車と、話の中で時間を移動する郵便。この使い方はどうでしょうか?
(3) タイムトラベル作品としての位置づけ
 タイムトラベルをテーマにした作品はいくつもありますが、この作品はどうなんでしょうか?


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