DATA

開催日:2004/7/2
レポーター:河村
課題:沙籐一樹『D.ブリッジテープ』

RESUME

沙籐一樹『D.ブリッジテープ』

こんなにも魂を揺さぶられる叫びがほかにあるか?こんなにも健気な闘いがあるか?こんなにも美しい愛があるか?こんなにも残酷な運命があるか?こんなにも哀しい諦めがあるか?こんなにも激しい勇気があるか?こんなにも温かい心があるか?                    (解説より引用)

<著者略歴>
1974年兵庫県生まれ。1997年『D.ブリッジテープ』で第2回ホラー小説大賞短編賞を受賞。
代表作(『D.ブリッジテープ』『プルトニウムと半月』『X雨』『不思議じゃない国のアリス』)

<あらすじ>
基本的には、ある会議室に持ち込まれたテープの内容を読者が聞く形で物語はすすんでいきます。そのテープには、橋の下に捨てられたある男の子の壮絶な運命(虫団子を食ったり、足を切断したり、唯一の友達に死なれたり)の独白が入っていた……。

<ポイント(テーマ、或いは話し合ってみたい点)>
(1) この話を読んで感動しましたか?
これは個人的な質問ですが、僕はかなりこれに泣かされたので、みなさんはどうだったのかを聞きたいです。泣けるポイントとしてはエリハ(主人公と同じように捨てられた女の子)の死の場面や、主人公の最後のセリフなどがあげられると思います。
(2) 極限状況での人間性の維持は可能か?
この作品の主人公は、自分のことだけでも精一杯のはずなのに愛する(?)エリハのために自分の腕をアンパンマンのごとく彼女に与えたり、エリハを襲う悪漢供を身を挺して撃退(殺人)したりしています。大岡昇平のある作品でもテーマになっていましたが、こういう状況での人間性は果たしてどうなるのでしょうか?
(3) 主人公の最後のセリフ
主人公の最後のセリフ(「おれはここにいる」「おれは生きてたんだ!」)というのはこの物語のかなり重要な位置を占めていると思います。また、ある意味人生の1つのテーマ(アイデンティティのことなど)でもあると思います。

<感想>
先にも書いたとおり、僕はこの話を読んで痛く感動しました。なんかさまざまなテーマが短い文章の中に詰め込まれたような気がします。中には、「飯が食えなくなっただろ!」っていう方もいるとは思いますが、そういう意見も神妙に受け取りたいと思います……。


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