DATA

開催日:2003/10/17
レポーター:大澤大先生
課題:ドゥーガル・ディクソン『アフター・マン』

CRITICISM

『アフターマン』としんかのひほう
SFにとって、進化というのは「タイムマシン」の頃から欠かせないキーワードだったと思われます。
しかしながら、様々な外圧に耐え、進化論からネオ・ダーウィニズム、遺伝子や多様性に関する議論と進んできた生物学を、SFははたして正しく解釈して来れたのでしょうか? いまだに新人類などを話題にするSFが多いような気がしますが果たしてどうなんでしょう。
ものすごいおおざっぱにですが、全ての生物学者が認めるであろう、現在の進化学の標語となるものを上げると、以下の二つがあると思います。
・生物種に階級など無い(どちらが偉いか、とは言えない)
・進化に方向など無い(生物は目的を持って進化するわけではない)
この二つとも当り前なのですが、どうもSF全体でそれが共通認識になってない気がします。八〇年代ぐらいまでのSFだと「…まぁ、仕方ないな」という気分になりますが、九〇年代くらいで見掛けると思わず「ハァ?」って感じになります個人的に。
というわけでアフターマンです。五〇〇〇万年後、人類が亡びた後の地球の様子を現在の動物学の視点から描いた「架空の図鑑」です。描かれた世界は非常に魅力的で、現実的です。未来がどうなる、とは言えませんが、過去の動物にも色々面白いのが居た事を考えると、なかなか理にかなっている、と私には思えました(最近も牛程の大きさの巨大な齧歯類の化石がベネズエラで見付かったようですし)。
まぁ「これがお気に入り(萌え)」とか「キモイ」とか「飼う」とか「食う」とか何でもいいんですが、見た感想など言ってもらえるとありがたいです。個人的に「仮想図鑑」というのは構築感の高いファンタジーというかSFというか、すげぇ惹かれるものがあるんですが、なんでしょね。まぁこういう「絵で見るSF」というのもあっていいんじゃないかと思います。
おしまい。

感想
図鑑、それも架空のもので読書会やるというのは、新しい試みとしては面白かったのですが、どこ突っ込んでいいのか分かんない、という意見もみられました。こういう読書会の場合にはレジュメをしっかり作ってきた方が良さそうですね。反省します。ナイトストーカーや巨大ペンギンやラバックなど、各々の趣味とする動物が聞けたんで、そこは面白かったなぁ、と。




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